イタリアに恋する方法 ◎イタリアの友人語録◎

logo_itakoi_250100.png

HOME > 宗教戦争ッ

宗教戦争ッ

Unico Dio.

海外にいると、よく、
「何を信仰してるの?」
と尋ねられる。私が何の宗教を信仰しているかの質問だ。

若い日本人の多くが、答えに困るのではないだろうか。
(無論、コレと言う信仰がある人もいるのは判っている)

私の場合は、こうだ。
実家は『日蓮宗』だけど、『カトリック』の幼稚園に行かされたし、中学校は『プロテスタント』を受験したし、両親は『神教』で式を挙げたし、私も正月だと言っては神社にお参りに行く。が、神社と寺のお参りの仕方、どっちがどっちだったか毎回確認する始末。

私を含め多くの人は、こんな感じなんじゃないだろうか。
つまり…「特に『なに教』、ってこともない」

そんな説明をしてしまうと、
「無神論者か?」
と、なってしまう。 違う。。『無神論者』でもない。

他の日本人に、「この場合、あなたは何と答えるか」と聞いたことがある。
彼女は、
「無神論者ではなく『神』みたいなものは信じている」
と答えているそうだ。微妙。。

しっくりくるのは、『多神論者』。
食べ物には食べ物の『神』様、交通安全には交通安全の『神』様、商売繁盛には『福の神』様、妊娠には子宝の『神』様、等々。
困ったときに「神様~!!」と思うのは、一つの神様ではなく、願わくば全ての神様が合体パワーアップした形だ。
日本オリジナルの宗教『神教』って沢山の神様がいるが、天皇を神格化していくそれとは、また違う。。

元来日本はこうであったんじゃなかったっけ。
土地の神様に豊作を祈願し、空の神様に天気守ってもらい、収穫の神様に感謝する。神教の元となった神様たちの姿も個性豊かだし。

ギリシャだって、個性豊かな神が沢山いる。
今はカトリックのお膝元、ローマだってそうだ。愛の神、戦争の神、海の神…。日本の神教にも似た「皇帝を神格化」さえもしていた。


この力説に対し、ローマに住む友人、アンジェロは言った。

「神が一人じゃないなんて、愚かな考えだ」

『特別な信仰はない』と言っている私ですら、殺意を抱いた。
宗教戦争となる原因を垣間見た瞬間だ。