私はかわいい!
Carina!
ヤコポの家に住んでいた頃、夜な夜な遊びに出かけていた。
その日は、フィレンツェの隣町、スカンディッチへ踊りに行く日だった。
「今日は友達を拾っていくよ」
車で迎えに行った先は、そう遠くない場所。
ほどなくして、ヤコポの友人がアパートから出てきた。
お洒落に決め込んだ長身の女の子だ。
私と目を合わせた瞬間、彼女はこう言った。
「カリーナ!」
カリーナは、『かわいい♪』って意味である。
なので即座にこう答えた。
「あなたもね!」
南米の血が混じった、目鼻立ちクッキリの女の子。
そんなかわいい彼女はこう返してきた。
「・・・私は『カリーナ』、私の名前よ」
すごい名前。。。
私はかわいい、私の名前はかわいいよ。だって。