コアラのマーチ
" Coarabusci ".
海外へのお土産に、ロッテ『コアラのマーチ』を持って行く。
イタリアの友人バンビも、これを気に入っている一人だ。
以前、日本の食べ物の話をしている時、彼はこの名前をこう覚えてしまった。
『コアラ節』
いろんな名前が出たので混乱していたのだろう。彼からのメールに、
「今、『コアラ節』を食べてるよ。」とあったのだ。
・・・私はすぐに察した。
『コアラのマーチ』と『かつお節』が混ざっちゃったのだ。
怖い。。コアラの削り節。スプラッターな響きがする。
今回の旅行でも、お土産に持って行き念を押した。
その後、彼は道を歩いている最中にもボソッとつぶやく。
「コアラノマァチ…」
それはいつも突然だった。
好物の名前を日本語で覚えようと、頭の中で反復しているらしい。
なるべくなら、もっと役に立つフレーズを覚えた方がよいと思うのだが。。
静かに運転しているかと思いきや、ボソッ「コアラノマァチ…」。
突然振り向き私に確かめるように、「コアラノマァチ?」。
完璧に覚えたなと感心していた。あの時までは・・・
帰国前私のトランクを持ち出すため、今回の宿サルボの家へ来た時のこと。
サルボの妹クラウディアが台所から駆け寄ってきて言った。
「あなたコレ忘れてるわよ。あなたのでしょ?!」
それは、置き土産のつもりだった最後の1個の『コアラのマーチ』だった。
それを目にした瞬間、バンビが口にした言葉を聞いてガッカリした。
「あ!『コアラ節』!!これおいしいんだよ♪」
残念ッ。
ちょっと知ったかぶりのつもりが、またもやスプラッターな発言に。
最初に覚えてしまった単語はなかなか抜けないらしい。